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秋葉原の激安ショップで買い物をして、領収書に印紙が必要ならその分の料金を追加で請求されたことはありませんか?
領収書などに貼られているので身近な存在ですが、具体的な内容はあまり知られていないようです。
印紙は、印紙税という立派な税金です。経済取引に関連して作成された文書のうち、印紙税法に決められた文書を作成した場合に印紙を貼って税金を納めているのです。
 ▼誰が負担するのか?

印紙税法では、「課税文書の作成者」が納税義務者であると定められています。
具体的に課税文書の作成者とは誰かというと、現実にその文書を書いた人ではなく、原則としてその文書に記載された作成名義人が印紙税の納税義務者となります。
たとえば、誰々を甲とし、誰々を乙として、甲乙間において次の通り契約を締結した。と冒頭に記載し、最後に、「本契約の成立を証するために、本書二通を作成し各自署名(記名)押印して各自それぞれ一通ずつを保管する。年月日、甲 誰々、乙 誰々」という契約書が一般的なようですが、この場合、その契約書が、たとえば不動産斡旋業者が作成したのでも、印紙を貼るのは、不動産業者ではなく、甲であり、乙になります。
印紙の貼っていない不動産取引の契約書を見かけますが、それは作成した不動産屋の責任ではなく、契約書に載っている売買の当事者の連帯責任となります。
会社等の役員や従業員が、その会社等の業務や財産に関して役員や従業員の名前で文書を作成する時は、その法人が納税義務者となります。
第三者の委任を受けて代理人名義で作成する課税文書の印紙税納税義務者は、その委任を受けた代理人が作成者となります。
代理人の行為は、直接に委任者に帰属するものですが、印紙税法では、課税文書を誰が作成したか、或いは、その効果が誰に帰属するかを問わず、その課税文書に記載された作成名義人が作成者となるからです。



 ▼印紙を貼ってない領収書をもらった!有効?無効?

収入印紙を貼付したか、消印したかというのはあくまで税法上の問題にすぎませんので契約の効力とは一切関係ありません。 従って、印紙が消印されていない文章でも、内容は有効です。
しかし、印紙税で規定されている文書に印紙を貼っていない場合には、貼付すべき印紙税額とその3倍額に相当する過怠税を徴収されます。
また、印鑑を押して消印をしていなかった場合も、消印すべき印紙税額とその同額の過怠税を徴収されることになっています。
なお、不正な行為によって印紙税を免れた場合には、 1年以下の懲役または20万円以下の罰金という刑事罰まで定められています。



 ▼クレジット・カード、プリペイド・カードでの支払の領収書に印紙は必要?

レシートのようにレジスターから打ち出される感熱紙であっても、17号文書の「金銭又は有価証券の受取書」で規定された文書にあたります。文書の標題・形式は関係ありません。
クレジットによる代金決済は、クレジット会社等の信用供与に基づく後払清算であり、販売店等と顧客の間では現実に金銭等の授受は行われません。 したがって、標題が“領収書”となっていますが、“クレジット扱い”と表示すれば、現金等の受領事実がないことが証明され第17号文書には該当しないこととなります。
プリペイドカードは、自家発行型とご質問のように第三者発行型などがありますが、いずれの場合もカード自体が有価証券に該当します。
したがって、プリペイドカードにより販売代金の支払いを受けた際に顧客に交付するレシートについては、有価証券であるプリペイドカードを受領したことを証明する目的で作成するものと考えられ、第17号文書に該当することとなります。



 ▼請負契約と委任契約

請負に関する契約書は第2号文書に該当し、委任契約書は不課税とされます。「請負」と「委任」を区分するポイントは「一定の成果に対し対価を支払う約定が附されているか否か」にあり、「成果」に対し支払う旨の契約書であれば請負契約書、そうでなければ委任契約書ということになります。
例えば、会計事務所との契約を結ぶ場合、「年間を通して帳簿類、決算書をみてもらう」という契約であれば委任契約。「みてもらったうえで、確定申告書を作成してもらう」ということになれば、申告書作成という「成果」に対する請負契約となります。



 ▼印紙税で課税される文書

号別
課 税 文 書
記載金額等
税率
負担割合(%)
主な非課税文書
1
不動産の譲渡に関する契約書、
消費貸借に関する契約書等
10万円以下
200円〜
0.2〜
記載金額が
1万円未満のもの
〜50億円超
60万円
0.012
2
請負に関する契約書
100万円以下
200円〜
0.02〜
記載金額が
1万円未満 のもの
〜50億円超
60万円
0.012
3
約束手形、為替手形
100万円以下
200円〜
0.02〜
記載金額が
10万円未満 のもの
〜10億円超
20万円
0.02
うち、一覧払の手形等
200円
4
株券、出資証券、社債券等
500万円以下
200円〜
0.004
信用金庫等が
作成する出資証券
〜1億円超
2万円
〜0.02
5・6
合併契約書・定款
4万円
7
継続的取引の基本となる契約書
4千円
8

14
預貯金証書、貨物引換証、保険証券、
金銭等の寄託に関する契約書等
200円
信用金庫等が作成する
記載金額が1万円未満
の預貯金証書
15
債権譲渡・債務引受けに関する契約書
200円
記載金額が
1万円未満 のもの
16
配当金領収書、配当金振込通知書
200円
記載金額が
3千円未満 のもの
17
(1) 売上代金に係る金銭等の受取書
100万円以下
200円〜
0.02〜
・記載金額が
3万円未満のもの
〜10億円超
20万円
0.02
・営業に関しないもの
(2) その他の金銭等の受取書
200円
18
預貯金通帳、保険料通帳等
1年ごとに
200円
信用金庫等が作成する
預貯金通帳
19
その他の通帳
1年ごとに
400円
20
判 取 帳
1年ごとに
4千円



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